シークレット




振り返ると
心配そうに見下ろす、
優しい斉己くんの姿があった。

「だっ大丈夫です//」





この時は
一目惚れだということには
気付かなかった。



「手貸すよ」


「え‥‥」




戸惑っていると
斉己くんの方から手を握ってくれた。


「ありがとう‥///」




「どういたしまして♪
 てか、由美も絆創膏あげるやら
 何かしろよ。
 気が利かないな‥」


そう言って
呆れた顔で小さくため息をついた。




「うっさいなぁ‥
 斉己に言われなくたって貸してたし…
 渚膝出して」


「うっうん」





             
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