シークレット
教室に着くと
梓はいなかった。
毎日悪そうな奴らと
遅刻してくるからだけど...。
結局、
梓たちがきたのは一時間目の後半。
「わりぃ。遅れた」
遅刻したのに
いつもこんな乗り。
「座りなさい」
先生は
梓たちに目を合わせずに言った。
先生も梓たちには怖くて怒れない。
教室も梓たちがくると静まり返る。
みんな梓たちに
目をつけられないために必死だ。
「席あけろ」
私の隣の男子に席を退いてもらい、
梓が私の隣に座った。
「なっ…」
固まる私。
私の隣はずっと片想いだった、
流石斉己(リュウセキ ナリミ)くん。
やっと、
隣の席になったのに...
「昨日のことチクられたら、こまっから
今日からあんたを見張る」
私の耳元でそう囁いた。
ムカッ
「言いませんて」
怒りぎみに言う。
斉己くんを返せー
「何怒ってんだよ?
まぁ、
お前が何て言おうと
俺はあんたを見張るけどな」
自分勝手‥