シークレット




カリカリ‥カリカリ‥

スッ…


「わっ!!!」



いきなり梓に
書きかけのノートを取られた。

「よくノートなんて取るよな‥
 めんどくないの?」


髪を弄りながら
ダルそうに梓がいう。



「いい大学行くために
 勉強しなきゃならないから」


「わ~…頑張るねぇ」

引きまくりの梓。



「夢叶えたいし…
 じゃあ、梓くんは
 何のために学校来てるの?」

「えっ?俺??遊びにだけど…」



笑顔でそう答えた。


「はぁ」

呆れて私は小さくため息をついた。
ずっと
私はファッションデザイナーになるために
勉強を頑張ってきたから。




「何?」

私の表情に気づいて
梓が聞いてくる。


「別に…」




それから私は黙り込んだ。

話にならない!


             
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