シークレット



「あ~!!
 これで本当に俺独りになっちまったよ」


世界の終わりかのように
空は変に黒かった。



梓のお母さんが言った最後の言葉。

“梓をよろしくね”



私が梓を支えなきゃ…

私が梓を守らなきゃ‥

もう
これ以上寂しい思いをさせちゃいけない。




「梓には私がいるじゃん。
 私じゃ梓の哀しみを消せないかな?」


「……ありがとう」




梓のお母さん安心して。

梓を独りにはしないから。


             
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