シークレット
「それ雫が作ったのよ」
一度私の方を向くと
オムライスを一口口に運んだ。
パク―…
「…上手い!!」
そう言って
私の手を握ってきた。
その光景を
じーっとお父さんとお母さんが見つめる。
…―ばっ
「ごっごめん。
つい上手すぎて」
お父さんとお母さんの
視線に気付いた梓が咄嗟に手を離す。
「いいよ。
そんなに喜んでくれて嬉しい」
パクパクと食べ進めていき、
あっという間にオムライスを食べてしまった。