粛清者-新撰組暗殺録-
その掌には…。
「沖田様っ!」
秩が青ざめる。
総司は血を吐いていた。
「…まいったな…近頃多いんですよ…」
彼は力なく笑う。
「新撰組がバラバラになるよりも早く…僕が逝く羽目になるのかな…」
「何を言ってるの!そんな弱気な事を言っては駄目!」
秩が総司の体を支え、ゆっくりと床に寝かせた。
「沖田様は絶対によくなります!こんな事で、沖田様も新撰組も終わったりはしません!」
「…彼女の言う通りだ」
永倉はスッと立ち上がった。
「俺はもう一度局長や副長に、その真意を確かめてみる。総司、お前は一刻も早く病を治せ。そして隊に復帰しろ」
彼は肩越しに総司のやつれた顔を見る。
「俺と、お前と、斎藤と…またあの池田屋事件の時のような…武者震いするような修羅場を共に戦おう」
「…はい」
総司の表情には、まだ微かな笑みが残っていた。
「沖田様っ!」
秩が青ざめる。
総司は血を吐いていた。
「…まいったな…近頃多いんですよ…」
彼は力なく笑う。
「新撰組がバラバラになるよりも早く…僕が逝く羽目になるのかな…」
「何を言ってるの!そんな弱気な事を言っては駄目!」
秩が総司の体を支え、ゆっくりと床に寝かせた。
「沖田様は絶対によくなります!こんな事で、沖田様も新撰組も終わったりはしません!」
「…彼女の言う通りだ」
永倉はスッと立ち上がった。
「俺はもう一度局長や副長に、その真意を確かめてみる。総司、お前は一刻も早く病を治せ。そして隊に復帰しろ」
彼は肩越しに総司のやつれた顔を見る。
「俺と、お前と、斎藤と…またあの池田屋事件の時のような…武者震いするような修羅場を共に戦おう」
「…はい」
総司の表情には、まだ微かな笑みが残っていた。