☆花咲く頃に.。.:*・°

おとーちゃんの、お腹が、たまに鳴ります。


空腹の音なのか、

内臓がどうにかなっている音なのか。


おとーちゃんの舌は渇いて、先は橙色になってます。


ガーゼで水をあげたり、あげなかったり(笑)


いつの間にか、母が起き出して来ていました。


これまでに身内を何人か看取って来た おばちゃん。

この時の父の様子を

『みんなのトコに歩き始めてるな』って、思いながら、看ていたそうです☆


明けて、午前1時過ぎ…。
おとーちゃん、

病院が暑くて、倒れそうなんだ…。


モルヒネを増やしたせいもあって、呼吸の浅くなってきた父を置いて、

帰るよ〜?


おばちゃんと、おかーちゃんが、おとーちゃんを見守ります☆

私は酷い娘でいいや(笑)

今 帰らないと、ヤバそうなんだ…。

おとーちゃん、

痛かったらもう待ってなくていいよ?


ねーちゃんが今日仕事場から早退して来る時も、お姉ちゃん来るから待っててね。って言ったら

うん…って、うなずいた様に見えたよ?


だけどね?

今度はもうね、待ってても、待ってなくてもいいよ?


「んじゃ、帰るね。バイバイ。」

「あれ?おかしいかな?おとーちゃん、またね。」


どの道、いつかは通る道だもん。

ねー?


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