熱い鼓動
ねぐらに帰り着いた

ゆきえを転がす

最上階のマンションの一室には

満月の明かりが降り注ぐ

身体が光を浴びるごとに変化してゆく

黒く堅い体毛に覆われ
牙と鋭い爪

ゆきえを頭から貪り喰らう


久しぶりの食事

満月の日だけの・・・

次の満月には
今日
声をかけてきた女でさえ

ゆきえのことも
俺のことも忘れている



ここはそんな街

ここは住みやすい

食事には不自由しない





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