この世界で君を愛す
後片付けを終えた僕達はベッドに入った。


「今日は阿部さんと拓也君も来てくれて楽しかったね」


「そうだね。未知は拓也君をだいぶお気に入りのようだけど…?」


「うん。だって一生懸命でかわいいんだもん」


未知は拓也君を思い出しているのか「ふふっ」と笑った。


寝室の壁には拓也君の描いた絵が飾ってある。

さっき未知がピンで張り付けたのだ。




青空の下で手を繋いで笑っている 僕と未知。



その絵と同じように 僕達は手を繋いで眠った。




どうか…。



どうかもう少し…僕達の上に青空が広がっていますように。



僕と未知の手が…もうしばらく繋がっていますように。





僕は神様に祈った。









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