この世界で君を愛す
しばらくして 温かいものが僕を包んだ。



いつの間にか起きてきた未知が 僕を抱きしめたのだ。



未知は僕の背中を優しくさすった。



「未知…」



未知は何も言わずに僕を抱きしめる。



「ご…めん。未知…ごっごめんね…」



未知は僕の背中を まるで母親のようにさすった。



「渉…大丈夫…大丈夫だよ。そばにいるからね」




耳元で囁くように繰り返す未知の言葉を聞きながら 僕は泣き続けた。




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