この世界で君を愛す
私は涙を拭くと 自分から渉にキスをした。


「明日から…ううん…今から私は強くなるからね。だから…次にお別れの日が来るまでは 幸せの数をもっと増やそうよ。さよならじゃなくてありがとうって言えるように」


渉は頷いた。


「そうだね。僕は未知の笑ってる顔を見られればそれで幸せだけどね」


「本当にー?それだけでいいわけ?」


笑って渉の顔を見ると とても優しい瞳で私を見つめている。


「笑った。僕の幸せが また一つ増えたよ。もっと…もっと…僕の幸せを増やしてよ」




渉の顔が少しずつ近づいてきた。



目を閉じると 渉のくちびるが重なったのを感じた。



愛しくて 愛しすぎて。



全身が溶けていきそうだった。




仲間にいれて欲しいのか チョコが渉の体に飛びついてくる。


渉はキスをしたまま チョコを腕に抱えた。




そして私達は長い間くちびるを重ねていた。




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