この世界で君を愛す
…やばい。


未知のやつ 相当きてるよ…。



僕は未知が爆発する前に逃げることにした。


「みっ未知?僕達はちょっと散歩に行ってくるからさ!仕事頑張ってよ。」


「えぇ~外は寒いっすよ。」


何もわかってない正木の腹を肘で突くと「うっ」と呻いてしゃがみ込んだ。



悪いな 正木。


でも逃げないと…もっと怖い物を見るはめになるからさ。



静かになるとわかると 未知は途端に機嫌が良くなった。


「えへっ そう?外は寒いからこれ巻いてってね。」


未知は僕に向かって白地に赤いハートが散りばめられた二本のマフラーを渡してきた。


……。


それは僕とチョコのお揃いのマフラーだった。


「おぉ~ 未知ありがとう。さすが気が利くね!これで外に行っても暖かいね!あっあははっ!」


「ぷっ」と笑った正木の腹を僕はもう一度突いてやった。




こうして僕と正木とチョコのオス三匹は散歩に行くことになった。



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