この世界で君を愛す
ソファーに座ってぼんやり考えていると 玄関で物音がした。


渉が帰ってきたらしい。


「ただいま 未知。街中はクリスマスの飾り付けでキレイだったよ!もうそんな季節なんだね。」


「そうだね。もう12月だもの。」


「未知は…クリスマスプレゼントに何が欲しいの?」



…きた…この質問。



渉はニコニコして 私の答えを待っている。



もし言ったら…ダメだって言うよね…?



「未知?」


なかなか答えずに黙ったままの私を変に思ったのか 渉は首をかしげている。



私は心を決めて言ってみることにした。



言わずに後悔するよりは ずっといいかもしれない。



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