この世界で君を愛す
「明日…未知の両親に会いに行かないと。」


渉は急に真面目な顔をした。


「うん。二人ともびっくりするだろうね。」


「こんなこと…信じろっていうほうが無理だからね。」


「大丈夫だよ!きっとわかってくれるよ。」


「うん。だといいけど…。」


渉は遠くを見るように目を細めた。




渉は不安を抱えている。



さっきお姉さんも言っていた。

「そのうちわかる」って。



両親に渉の事を理解してもらうのは難しいかもしれない。


でも 本当に渉だという事がわかれば 結婚式には賛成してくれるに違いない。


娘の私が願っている事なんだから…。





私は そう信じていた。






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