この世界で君を愛す
「今度は私からのプレゼントだよ。」


私も小さな箱を出すと 渉に渡した。


私のプレゼントは 星形の模様が入ったライターだった。


「おぉ~ありがとう未知!これで僕も百円ライターにお別れだね。今日から僕は大人の男だよ。」


「何言ってるの。渉が大人の男かどうかはおいといて…気に入ってもらえたなら嬉しいけど。」


「気に入るに決まってるじゃない。」




二人とも 同じ星をプレゼントに選んだなんて…。


私達って…やっぱり愛し合ってるんだなぁ…。



こっそりにやける私の手を 渉がそっと握った。


「未知?」


「えっ。あっ はいっ?」


「独身最後のデートはどうでしたか?」


渉はいつもの低くて優しい声で 私に聞いた。




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