この世界で君を愛す
今 私の目の前で ありえない事が起こっている。


だけど たった今私の名前を呼んだその人は 渉でしかありえなかった。


桜の舞い散る中…。

あまりにも美しい情景で 私の愛しい人が笑っている。


私は呆然と立ち尽くしていた。



「未知?」


また渉が私を呼んだ。



私は渉に走り寄ると 自分より大きな体を抱きしめた。


「わ…たる…。渉!」






…夢でもいい。




一分でもいい。




会いたかったあなたに会えたから。






< 32 / 310 >

この作品をシェア

pagetop