この世界で君を愛す
「だーかーら!チャンスはちょっとの間しかないの!1番てっぺんにいる今しかね」



僕達のゴンドラは今まさに1番頂上にいた。




僕は未知のくちびるにそっとキスをした。


一度くちびるを離して 目を閉じた未知のまぶたにキスをして…もう一度くちびるにキスをした。


二度目のキスで未知が僕の背中に腕を回してきたので 僕も未知を強く抱きしめて深いキスをした。




僕達を見ているのは きっとあの夕日だけ。




こんなに…未知を愛しているのに。




この時間が永遠ならいいのに…。





「今回は大成功!」


キスの後で僕は笑って言った。





でも…。





僕の胸は切なさでいっぱいだった。







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