この世界で君を愛す
遊園地の出入り口の前に土産物などを売る店があり 僕たちはそこに立ち寄ることにした。
店の外に母親と男の子の二人連れがいて 未知は「あっ」と足を止めた。
向こうも僕達を見て「あっ」という顔をした。
彼女は…。
その母親に僕は見覚えがあった。
僕と未知が結婚式を挙げるはずだった式場のスタッフの女性だった。
たしか 阿部さん…だったかな。
未知と阿部さんは向き合ったまま気まずそうにしていたが どちらともなく「こんにちは」と挨拶をした。
気まずいのは当たり前か…。
一年前 僕が死んだという理由でキャンセルしたのに その死んだはずの人間が今ここにいるのだから。
阿部さんからすれば 見てはいけない物を見てしまったという感じだろうし 未知からすれば嘘をついたかのようで気まずいだろう。
店の外に母親と男の子の二人連れがいて 未知は「あっ」と足を止めた。
向こうも僕達を見て「あっ」という顔をした。
彼女は…。
その母親に僕は見覚えがあった。
僕と未知が結婚式を挙げるはずだった式場のスタッフの女性だった。
たしか 阿部さん…だったかな。
未知と阿部さんは向き合ったまま気まずそうにしていたが どちらともなく「こんにちは」と挨拶をした。
気まずいのは当たり前か…。
一年前 僕が死んだという理由でキャンセルしたのに その死んだはずの人間が今ここにいるのだから。
阿部さんからすれば 見てはいけない物を見てしまったという感じだろうし 未知からすれば嘘をついたかのようで気まずいだろう。