この世界で君を愛す
ここで僕が何か言うべきなのだろうか…。


迷ってる僕を 阿部さんと一緒にいる男の子がじっと見ている。


未知と阿部さん。

僕と男の子。


それぞれが言葉もなく お互いと向き合っているという奇妙なシチュエーションの中…男の子が僕を指差して言った。


「お兄ちゃん 変だよ」


未知と阿部さんが僕達に注目した。


「変って…何が変なの?」


僕がどぎまぎして言うと 男の子は大きな目をパチクリとさせた。





「だって…。お兄ちゃんの影がないもの」





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