この世界で君を愛す
「それじゃあ お邪魔虫は退散するからね。未知は仕事頑張るんだよ?」

僕は未知の頭にポンと手を置くと部屋を出た。


―パタンー


ドアを閉める瞬間 未知が笑顔で手を振るのが見えた。



…そう。


未知は笑顔が1番だ。


僕は今まで未知の笑顔に助けられてきた。


研究が行き詰って落ち込んでいた時も コーヒーショップでニコニコしている未知の笑顔を見ると元気がで出た。


その笑った顔が見たくて毎朝あの店に通っていたのだから。


図書館で偶然会った時は信じられなかった。


店の制服ではない私服姿の未知を見て胸がドキドキして…僕の恋は本物だと確信した。


未知を僕だけのものにしたいと…本気で思った。


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