天上のワルツが聴こえる
Scene.4 白い楽園の鍵
少女とフロルは、聖堂に続く一本道を歩いていた。
湿った風が、丘の上から吹いてくる。
風をはらんで、少女の赤い髪が大きくひるがえった。
少女は、左手でそっと風に飛ぶ髪を押える。
2人は、一歩一歩、踏みしめるように歩いた。
少女は、道の中ほどで一度だけ後ろを振り返った。
見おろすと、闇に沈んだ街がそこにあった。
ワルツを踊る人々が灯した明りが、ちらちらと搖れている。
「リーファ、こっちだよ」
フロルにうながされて、少女は再び歩き始めた。
そして、二度と振り返ることなく聖堂の庭を抜け、大きな門をくぐって中へ入って行った。
湿った風が、丘の上から吹いてくる。
風をはらんで、少女の赤い髪が大きくひるがえった。
少女は、左手でそっと風に飛ぶ髪を押える。
2人は、一歩一歩、踏みしめるように歩いた。
少女は、道の中ほどで一度だけ後ろを振り返った。
見おろすと、闇に沈んだ街がそこにあった。
ワルツを踊る人々が灯した明りが、ちらちらと搖れている。
「リーファ、こっちだよ」
フロルにうながされて、少女は再び歩き始めた。
そして、二度と振り返ることなく聖堂の庭を抜け、大きな門をくぐって中へ入って行った。