天上のワルツが聴こえる
「あたしが離れたら、ピーチを殺すつもりなんだわ!」

フロルは、かぶりを振った。

「いいや。君さえ、ぼくの言うとおりにするなら、そんなことはしないよ」

「うそっ!」

「うそじゃないさ」

少女は、迷った。

ピーチは、自分を捜してここまで来てくれた。

彼と一緒にいたい。

でも、このままでは、彼は殺されてしまうかもしれない。

もし、自分がフロルの言うとおりにしたら…?

「リーファ、目を閉じて」

少女の耳もとで、アンドロイドがささやいた。
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