短編集。
…あー、それよか僕やっぱ死ぬんかなー…。

いや、今となってはそれでも構わない。

ロクでもなかった人生に終止符を打てるんだもの。

やり残しも多いけどね。

TSUTAYAにCD返してないなーとか

誕生日来月だったのになーとか

まだドーテーだったのになーとか

結構どうでもいい事しか思い浮かばなく、

やっぱり僕の人生はその程度のものであるらしいです。


救急車のなかで、救急隊員による決死の救命活動が繰り広げられている。

「ガンバレ」だとか「マダアキラメルナ」とか僕(死にかけてる方の)に呼び掛けているようで、

現場の緊迫した空気を身を以て体感。

いやそんなん体感してる場合でないのはわかっているのだが、

生憎こういう時の対処法など聞いた事がないのでどうしたらいいのかわからない。



僕の事を悲しむ人はいるんだろうか。

親と…あとあのバカ共とか…

いい奴らだったなー今更だけどはじめてそう思うよ。



心拍数を告げる機械的な音は、少しずつテンポを落としていく。
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