【短】Angel Lip
初めて来た屋上に感動する私
普段は鍵が掛けられてるから入れないのに
なぜか宮尾君は鍵を持っていたらしい
本当…不思議な子だなぁ…
「違うよ。俺のお気に入りの場所は…」
━サッ…
「ここ!!」
「ちょっと…危ないよ!!宮尾君」
宮尾君のお気に入りの場所と言うのは
扉の上にある屋根の所だった
「平気平気!!一応、平坦な場所だから」
「でも…」
私が戸惑いながらしどろもどろになっていると
「大丈夫。俺を信じて…」
宮尾君は笑顔でソッと私に手を差し伸べた
太陽の光もあるせいか私の目には宮尾君が輝いて見えた
それは本物の天使のように…
「私…重いよ」
「平気!!俺、こう見えても力あるから!!」
「…じゃぁ、行くよ」
私は宮尾君の言葉を信用して、手を握る
そして宮尾君は私の手を思いきり引っ張り、屋根の上に登ることができた
「大丈夫!?重たかったでしょ??」
「うん。重たかった」
「ご…ごめ…「冗談だよ!!」
私の言葉を遮り宮尾君は悪戯っ子っぽく笑った