【短】Angel Lip
「…何だ。見てたんだ。それなら話は早いね」
ミャオは一瞬私の姿を見て驚くが、すぐにまたあの不自然な笑顔に戻った
私はその妙な笑顔を見て背筋に寒気を感じる
「悪いけど、俺は元からあかりちゃんのことなんて好きじゃないんだよね」
━ズキッ!!
ストレートすぎる言葉に思わず胸が痛んだ
「まぁ、せっかく告白されたわけだし、暇つぶしに遊んでやろうって思ったんだ」
「うっ、嘘だ…」
「嘘なんかじゃないよ」
精一杯震える声で話すが、あっさりと否定される
「でも実際付き合ってみても全く面白くなかった。
もう飽きたんだよね~」
"飽きた"??
毎日のように一緒に居て、他愛ない話でも笑いあってた時間が
つまらなかった??
「それに、カジがあかりちゃんのこと好きみたいだし、譲ってあげようとしたんだ。
ちょうど良いでしょ??」
そう言って、ミャオはニッコリ笑った
違う…違うよ、ミャオ
「だからあかりちゃんはもう用なしってわけ??」
お願いだから…
「カジなら良い奴だし、俺といるより楽しめるから…」
「もうやめて!!」
私はミャオの言葉を遮って叫んだ