【短】Angel Lip
今握りしめている手に温もりはなかった
冷たくて凍ってしまったかのようで
まるでそれは、ミャオの悲しみを意味しているように感じた
「でもね、まだまだ知らないことだっていっぱいあるよ。
だから…
"本当のミャオ"を見せてよ」
だから私はミャオを知りたい
ミャオの不安や悲しみを消せるようになりたい
━バッ!!
「…ごめん」
「ミャッ…ミャオ!!」
ミャオは小さく呟き、握りしめた手を無理やり振りほどいて走り去ってしまった
ミャオの言った
"ごめん"の意味を気にしながら後ろ姿を見つめていた
━次の日
昼休憩、ミャオに会いに来たけどミャオはまだ来ていなかった
ミャオに会って、もう一度ちゃんと話しあいたい
それで今度は涼子が書いたラブレターなんかじゃなくて
本当の自分の気持ちをミャオに伝えたい…
「あかりちゃん!!」
「へっ??梶谷君」
その時、後ろから梶谷君が私に話し掛けてきた