【短】Ａngel Ｌip

　


「でも全員が両想いになれるなんてことはあり得ない…｡

だから宮尾は努力をしたんだ」



梶谷君の今までの話からミャオの努力が何なのかわかった



「わざと彼女をｱﾋﾟｰﾙして結ばせる…」


「そう｡仲立ちをするためにね」



これではっきりとわかった



ミャオが恋のエンジェルなんて呼ばれるようになったのは



ミャオの努力であり優しさからだったんだ



「宮尾も勘が良いからわかるんだよ｡誰が誰を好きなのか…」


「そんな…」



と言うことはきっとミャオは私の好きな人も梶谷君だって気づいてたんだ…



私はそう思うと胸が苦しくなり言葉が出なかった




「で…今こんなことを言うのは間違ってるんだと思うんだけど…」


「えっ…??」



すると梶谷君は黙り込む私を見て口を開いた




「俺､あかりちゃんのことが好きなんだ…」



えっ…


梶谷君が私を…



「勘違いしないで!!俺はミャオに言われたから好きになったんじゃない!!

ずっと前からあかりちゃんのことが気になってたんだ｡

だから俺と付き合って欲しい」



梶谷君は今までに見たことのない位真っ赤な顔をして私を見ていた