似非家族
「……っ!!」

「テメッ……!!」




「やればできんじゃねーか。」




にっと笑ってクソガキを見やる。

コイツが前出て真島を足止めしてくれたおかげで回り込む時間が出来た。

が、庇って殴られた背中が痛む。

真島の野郎、こんな力でガキに殴りかかろうとしたのか……?


「おい、大丈夫かよ!?」


腹殴られてたのもあって、背中の一撃で俺はその場にしゃがみ込んだ。


「不良のくせに善人ぶるからそうなるんだ!」


狂ったように真島が笑う。


「不良は不良らしく、正義の見方にやられてりゃ良いんだよっ!!」


勢い良く振りかざされる拳。

普段なら堪えてるとこだが、このままじゃガキ共まで……!!

と、その時だ。




「ダメですーっ!!」
< 110 / 138 >

この作品をシェア

pagetop