似非家族
勢いに圧倒されていると、女は俺の肩をひっつかんでブンブンと揺する。


「犯罪はダメです!警察沙汰は良くないです!!前科持ちになってしまったらお先真っ暗ですよ〜っ!!!?」

「だーれが犯罪者だ!?」


大声で言うと、我に返った女はみるみるうちに体を縮めこませた。


「す、すみません……。」

「ね、被害妄想激しいでしょう?だから同情じゃないの。」

「いや、それどうかと思うんだけど……。」


珍しくクソガキがマトモなことを言っている。

だが、なんか俺はもう……




「ぶっ……くっ……!!」
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