似非家族
「付き合ってやっても良いぜ。」




「え……?」

「家族ごっこ……したいんだろ?」


ポカーンとする女。

同じくポカーンとしているクソガキ。

そして、やっとオチたかと言わんばかりの笑みを浮かべるお嬢ちゃんと目があった。


「これで揃ったわね。」

「ま、マジで……?」

「本当に本当……ですか?」


満足そうなお嬢ちゃんとは裏腹に、クソガキと女は信じられないといった様子だ。

まぁ、あんだけ拒絶したからな……。

自分でも信じられん。


「それじゃあ教えなさい。」

「は?」




「下の名前、教えなさい。」
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