似非家族
『だぃ……ですか?』


「んっ……うぅっ……!!」




「大丈夫ですか?しっかりしてくださいっ!」




遠くから聞こえてきた声は、段々と大きくなって。

気が付くとそこにいたのは……




「はる、こ……さん?」




「へ……?」


……違った。

いや、もう全然違った。

ったく、変な夢見たもんだから……。

……っていうか夢?

俺は一体いつ寝たんだ?

っつーかココ何処だ?

今の誰だ?

俺はどうして……?




「目が覚めたみたいね。」




いっきに覚醒して跳び起きる。

するとそこには、女子供が俺を取り囲むように座っていた。

さっきの女と、今喋ったお嬢ちゃん。

それからヘタレそうなクソガキ。

……何だ?姉弟か??


「うなされてましたけど、何処か痛いですか?」


考えていると、女が話しかけてきた。


「いや……別に。」

「そ、そうですか……?」


心配そうに言ってるが、少し怯えてるようにも見えて。




「……ムカつく。」
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