烏乃唄-カラスノウタ-
私は恐る恐る足を見た。


なんと私の足を誰かの手が掴んでいたのだ。



(ひぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!)



大声で叫ぼうとしたがあまり怖くないこのお化け屋敷で絶叫するのは恥ずかしい!なーんてへんな意地のせいで声は喉で止まった。


とかなんとか思っている間ににも足はどんどん鉛のように重くなっていく。



(南妙法蓮華経〜!南妙法蓮華経〜!!)



私は取り敢えず知ってる言葉の羅列を繰り返した。


しかし一向に足は軽くならない。



(あーもー!やだやだやだやだやだぁぁぁ!!!!誰か助けて!!!!!)



心拍数急上昇の私は手のひらが汗でびしょびしょだった。


すると一人(?)の幽霊が私に近づいてきて耳元で囁いた。
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