烏乃唄-カラスノウタ-


「まじで?空耳とかじゃなくて?」


「そうだよ!死にそうな声で言われたんだよ!…あれ?死にそうな声じゃなくて死んだ声だったのかな?」



私が首を傾げていると桐子は突然携帯を取り出してその光で私の足首を照らした。



「……まっ、足の重みは“これ”が原因みたいだね。」



桐子が光を照らすところを見ると足首には人の手形が赤く痣(あざ)となって残っていた。



「うわぁぁ!!」


「煩い(うるさい)!」



驚いて騒ぐ私を桐子は鬱陶(うっとう)しそうにした。



「これが騒がずにはいられないよ!だってこんな経験初めてだし!」



あまりの事に私は動揺していた。


しかしそこで桐子にピシャリと叱られた。
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