烏乃唄-カラスノウタ-


「そこで!今うちらでその唄がどういう唄かって調べてるんだ!」



くるみは史佳の顔を見て言った。


しかし史佳はどこか腑(ふ)に落ちない顔をしている。



「でももしも誰かがこの唄を知っていたとしても絶対最後までは教えてもらえないんだなぁ。」


「えっ何で?」



今まであまり興味無さそうに聞いていた静香が史佳の言葉に初めて興味をもったようだ。



「その唄は仮令(たとえ)最後まで知っていても全部歌ってはダメって言われているから。」


「何で最後まで歌っちゃダメなの?」



静香の質問責めに今度はくるみが答える。



「それは分かんない。でもやっぱそう言われてるのは仮にも復活を願う唄だからじゃないの?」
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