烏乃唄-ｶﾗｽﾉｳﾀ-

静香がどういう事か解らないという顔をしているとくるみはもっと丁寧に分かり易く教えた。



「だから、人間を蘇らせるなんてそんな神に近づくような事は許さないって意味で全部歌ってはダメって言われてるんだよ。」


「ああ、なるほど。」



静香は納得したかのように掌をポンと叩く。



「それにそう噂されれば何となく真実味が湧くしね。」



史佳がニヤリと笑って言った。



「でも最後まで歌わないと蘇らせる事出来ないんでしょ？ならそれが本当かどうかなんて分からないじゃない。」


「だから都市伝説なんじゃん！」



なるほどという感じで静香は頷いた。



「まぁ、本当かどうかを調べる以前にうちらに蘇って欲しい人なんていないから確かめようがないんだけどね。」