烏乃唄-カラスノウタ-
夕飯時、薫は楓に再びあの手紙が来た事を伝えた。



「なんだ、あの手紙またきたのか?」


「そう。しかも住所教えられないからコインロッカーに入れてとか言うんだよ?おかしくない?」



薫は肉じゃがをつつきながら言った。



「それは怪しいな。」


「でしょ?返事出さなければそのうち諦めるかな?」


「うーん、まあそうだなぁ…」



楓はお茶を飲みながら曖昧な返事を返す。



「でももしそいつがストーカーなら逆にヤバいんじゃないか?」


「えー変な事言わないでよ…」



薫は肉じゃがをつつく手を止めて楓の顔を見た。



「何か心配だな…俺明日から四日間いないのに」


「お兄ちゃんどっか行くの?」



薫は持っていた箸を机に置いた。
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