烏乃唄-カラスノウタ-


「えっ?もう次の手紙?」



薫は驚き一瞬手が強張った。


薫はその場で恐る恐る手紙を読み始めた。




『 瀬川薫様

おはようございます。昨日は遅くまで勉強お疲れ様です。


うたた寝されていたようですが風邪はひかれていませんか?


今日もお返事をいただけないことを残念に思います。


私は何かあなたを怒らせるような事をしたのでしょうか。


私は少しでも多くの事をあなたと共有したいです。


そのためにももっとあなたの事が知りたい。


あなたと二人だけの秘密を共有したい。


お返事待ってます。

駒形尚人』





読み終えた薫は思わず辺りを見渡した。



「見られてた?…何で昨日の事この人に全部知られてるの!?それにっ

何で手紙出さない事もう知って……!!」



その時薫は手紙の切手に消印がついていない事に気付いた。
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