烏乃唄-カラスノウタ-
ちょうどその時家には俺たち四人しかいなかったので、この家に住んでいる友達、磯部幸也(いそべゆきや)がでていくと思った。


しかし磯部は一向に腰を上げない。


むしろ聞こえていないようだった。



「なぁ磯部誰か来たみたいだぞ?」



俺はそう言った。


すると磯部は



「あーあれは“霊”だから気にするな」



と言った。


俺ともう一人の友達、三角(みすみ)はその場でフリーズした。
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