烏乃唄-カラスノウタ-


「それにしても高い棚に日本酒の瓶おくの止めて欲しいよなぁー取りにくいや…」



圭は脚立に跨り瓶に手を伸ばす。


ようやっと手が届いた時だった。



ガタン!



「えっ?あっ!きゃぁぁぁ!!!!」



ガタッ!ドン!


ガガガガガシャーン!!!!



緩んだネジが外れ圭は脚立ごとバランスを崩し倒れてしまった。



「どうした!?」



他の従業員がバックヤードに走って行った。




(ふふっ店長に怒鳴られるわね!)




美香は何食わぬ顔でバックヤードに向かった。



「どうしたんですか?」


「佐藤さん!早く救急車を呼んで!」


「えっ?」


「早く!!」
< 72 / 161 >

この作品をシェア

pagetop