烏乃唄-カラスノウタ-
「あっごめん。起こしちゃった?」
部屋に入ってきたのは美香の妹。
まだ結婚していない美香は実家で生活していたのだ。
「ねーちゃんどうしたの?寝汗すごいよ?」
「……悪夢を見たのよ」
美香の妹はふーんとだけ言うと爪切りを持って出ていった。
「あの女…!よくもこの私をこんな目に…!」
美香の目は復讐心で燃えていた。
あれから四日後美香は知り合いの手蔓(てづる)で霊能者を紹介してもらうことに成功した。
「これであいつもひとたまりもないわね!地獄に堕ちるといいわ!」
美香はケタケタ笑った。