烏乃唄-カラスノウタ-
美香がそう叫んだ時だった。


ちょうど目の前に青白い人が飛び出してきた。



「あっ危な−!」



美香がハンドルをきり急ブレーキを踏んだ時、その人はこちらの方に振り向いた。


その人物は



「!矢崎!!」



キキィィィィィ!!!!!


ドン!!!!



美香はスピードを出していたため完全に止まる事が出来ず電柱に激突した。


朦朧(もうろう)とする意識の中バックミラー越しに圭を見る。


圭は青白い顔に薄い笑みを浮かべていた。



「や……ざき…」



美香はそのまま息絶えた。



「…“ほんの些細な”仕返しですよ……」



そう言い残し圭はすぅっと消えた。







-6番 ほんの些細な仕返し-終わり
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