烏乃唄-カラスノウタ-
「あの男は患者から異常に高い医療費を患者から巻き上げていた。
俺たちはそれに気付かずずっと奴に投資してきた。
だが奴は金を持っていない患者には冷たかった。
俺たちは看護士どもと手を結んだ奴に変な注射うたれて脳死。
おかげで植物人間だ!」
「植物人間…」
「ああそうだ!ここにいる全員植物人間だ!」
男性は横たわる人たちを指差し言った。
「いや…でもそんな事が実際あるわけ…」
慎一郎は目の前の男性が言っている事が信じられずにいた。
すると男性は突然慎一郎に飛びかかり胸ぐらを掴みあげた。
「あるんだよ!実際!」
男性は憎しみを込めた目で慎一郎を睨み付けた。
「だがお前は違う!“政治家の息子”という肩書きを背負っているだけで奴に気にいられた!」