烏乃唄-カラスノウタ-


(じゃあさっきのは…夢?)


慎一郎は上体を起こすため腕に力をいれた。



「!…っう!」



一瞬腕に痛みが走った。


何かと思い痛みが走った方の腕を見た。


するとそこには人の手形が赤くくっきりと付いていた。


考えられる理由はただ一つ。


あの男性に腕を掴まれて引きずられた時に出来たという事だけだ。



(……もしかして俺…幽体離脱してた?)



慎一郎はじっと腕を見つめていた。







数日後あの男性が言っていた事が気になり慎一郎は警察に通報する事にした。


しかし慎一郎はまだ安静にしていなければならない身。


仕方なく慎一郎が見た倉庫の特徴、周りの風景を思い出しそれを警察に言い捜してもらうというかたちをとった。
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