烏乃唄-カラスノウタ-


「おばあちゃん、一緒に遊ぼー!」



愛が和江の服の裾を引っ張る。



「はいはい。じゃあおばあちゃんの部屋行こうか?」


「うん!」



愛は満面の笑みを浮かべると和江の手を引っ張った。



「愛!あんまりおばあちゃんに無理させちゃダメよ!」


「大丈夫ですよ朋美さん。それじゃ陽二と朋美さんはゆっくりしてなさいね。」



そう言うと和江は愛と共に自分の部屋に向かった。







「わぁー!おばあちゃんの部屋面白いものが沢山あるね!」



部屋に入った愛は目につくものすべてが珍しく見て回った。



掛け軸、大きな柱時計、三面鏡に日本人形。


どれも愛の興味をそそるには十分なものばかりだった。
< 97 / 161 >

この作品をシェア

pagetop