†赤髪の冒険者ジーク外伝†~誓いの日~
ザバッ
バシャバシャッ
滑らかな水面を、シールズが水をかき横切ってゆく。
八月の晴れ渡った青空に水飛沫が弧を描き、それが日光を反射して水晶のようにキラキラと輝きながら眩しい水面に落ちてゆく。
その光景をデニスは瞬きもせずに見つめていたが、徐に木炭を手に取るとカンバスに向かい何かを一生懸命に描き始めた。
シールズは、彼の様子にチラと視線を走らせたが柔らかな水に体を預け、その感触を楽しむようにゆったりと泳ぎ続けた。