†赤髪の冒険者ジーク外伝†~誓いの日~
「…騎士になるという気持ちに偽りはないんだ。ただ、俺にとってランス・エリヒシュッツの存在は大きすぎるんだよ。あの父の名に恥じぬ様な騎士に俺はなれるのか…。」
「クスクス…クククッ」
真剣な表情で心中を打ち明けるシールズの言葉を聞き終えると、デニスは大袈裟に首を振ると可笑しそうに笑った。
「何だよ!人が真剣に話しているのに。」
「あー、ごめんごめん。だって…やっぱり君ってどうしても物事を突き詰めて考えちゃうんだなって思ってさ。大丈夫だよ!君は立派な騎士になれるよ。」
「…何を根拠に。」
デニスの自信満々な言葉に、シールズは驚きその理由を確かめるために身を乗り出した。