仲間のいくらかは風にのり人々のもとへ運ばれ、ほかのいくらかは木々のもとへと運ばれ、世界に散っていく。

それぞれの旅路のために。


寂しくない、つらくない。
別れても僕等はわかっているから。どんなに広くても、この蒼いホシを旅していると。


だから迷わない。戸惑うこともない。

僕等はお互いを信じ合って離れていく。


僕は高く、高く舞い上がっていく。これから僕は大気の風にのって世界を廻るだろうことに、胸を高鳴らせて、もうわからない仲間の面影にそっと手を振った。




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