[短編] 題名のない出逢い
18話  街灯の光

「例えば 誰かの為でなく私の為に」
そんなフレーズのシーンで
君は、泣いていた。

映画の帰り道
君は、突然つぶやいたね。

「ちょっとだけ寒くて
ちょっとだけ幸せで
ちょっとだけさみしくて
ちょっとだけ触れたくて・・・」
君は、
そっと 僕の手を
握りしめた。

僕は、
複雑だった。

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