[短編] 題名のない出逢い
2話 子供な大人
「・・・・」
君は、泣いていた。
駅のホームで泣いていた。
もしかしたら君にとっては、
忘れたい1日だったかもしれない。
小さい子供が、雨の中
涙をごまかすかのように
大人の君は、子供のように泣いていた。
雪で涙をかき消すかのように
そして自分という存在を消すかのように
君は、泣いていたね。
駅のホームで
ただ一人で泣いていたよね。