[短編] 題名のない出逢い
2話  子供な大人




「・・・・」

君は、泣いていた。

駅のホームで泣いていた。

もしかしたら君にとっては、

忘れたい1日だったかもしれない。

小さい子供が、雨の中

涙をごまかすかのように

大人の君は、子供のように泣いていた。

雪で涙をかき消すかのように

そして自分という存在を消すかのように



君は、泣いていたね。



駅のホームで

ただ一人で泣いていたよね。

< 2 / 32 >

この作品をシェア

pagetop