[短編] 題名のない出逢い
3話 レールの上
「コロン コロン・・・」
傘が、転がっていった。
最終電車も過ぎて行き
駅のホームには、誰もいない。
僕と君だけだったと思う。
もしかしたらほかの人がいたのかもしれない。
君には、誰も見えなかったのだろう。
僕という存在すら見えなかっただろう。
真っ白い雪さえきづかなかっただろう。
傘さえも忘れて泣いていたよね。
君は、別の電車を待っていたのだろう。
君は、新しい別の自分を見つけられる
旅をしたかったのだろう
そんな姿が、僕の瞳には焼き付いている。
声もかけれずただ立ち尽くす自分。
02月15日の11時45分だった・・・